夢を見る人Translated by Aya Nishio |
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昔、人に夢見がちだと言われる人がいました。彼は、例えば何キロも遠く離れた場所のものを見られるはずた、と思っていました。または、スープをフォークで食べる方法があるはずだ、とも言いました。自分の頭で立っていられる方法を考え、それから、人間がなんの恐れもなく生きていく方法があるはずだ、とも確信していました。人々は彼に「そんなことはありえない、君が夢を見ているだけなんだ。」と言いました。「目を覚まして現実を受け入れるんだ。」「世の中には道理というものがあって、それは変えられないんだよ。」 けれども彼は答えるのです。「さあcそうなんだろうか?水中で呼吸できたっていいじゃないか。それから、誰にでも食糧が行き渡る方策があって当然だろう?誰でも自分が本当にしたいことが分かるようにするやり方がありそうなものだし。そうそう、自分の腹の中がどうなっているのかが覗ける方法だってきっとあるはずだよ。」 人々は言いました。「大ボラをふくのはやめなさい。そんなことはできないに決まっている。君はしたいことがあって、でもそれができないでいるだけなんだ。世の中はそう在るようにできているし、他の在り様なんてないんだよ!」 やがてテレビやレントゲンが発明され、何百キロも離れた場所のものを見たり、自分のお腹の中の写真を見たりできるようになりました。だからといって、「君がそれほど間違っていなかったことが分かったよ。」と言う人はいませんでした。ダイビングスーツが発明されて水中に潜れるようになった時も、誰も何も言いませんでした。 それでも彼はつぶやきます。「僕はこういうことを考えていたのさ。この分なら、いつか戦争なんかしないでやっていける日が来るはずだよ。」 |