Martin Auer: The Strange War, Stories for peace education

   
 

夢を見る人

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Translated by 西尾 文

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夢を見る人
おそれ
おそれ再び
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昔、 人に夢見がちだと言われる人がいました。彼は、例えば何キロも遠く離れた場所のものを見られるはずた、と思っていました。または、スープをフォークで食べ る方法があるはずだ、とも言いました。自分の頭で立っていられる方法を考え、それから、人間がなんの恐れもなく生きていく方法があるはずだ、とも確信して いました。人々は彼に「そんなことはありえない、君が夢を見ているだけなんだ。」と言いました。「目を覚まして現実を受け入れるんだ。」「世の中には道理 というものがあって、それは変えられないんだよ。」

  けれども彼は答えるのです。「さあ…そうなんだろうか?水中で呼吸できたっていいじゃないか。それから、誰にでも食糧が行き渡る方策があって当然だろう? 誰でも自分が本当にしたいことが分かるようにするやり方がありそうなものだし。そうそう、自分の腹の中がどうなっているのかが覗ける方法だってきっとある はずだよ。」

 人々は言いました。「大ボラをふくのはやめなさい。そんなことはできないに決まっている。君はしたいことがあって、でもそれができないでいるだけなんだ。世の中はそう在るようにできているし、他の在り様なんてないんだよ!」

  やがてテレビやレントゲンが発明され、何百キロも離れた場所のものを見たり、自分のお腹の中の写真を見たりできるようになりました。だからといって、「君 がそれほど間違っていなかったことが分かったよ。」と言う人はいませんでした。ダイビングスーツが発明されて水中に潜れるようになった時も、誰も何も言い ませんでした。

 それでも彼はつぶやきます。「僕はこういうことを考えていたのさ。この分なら、いつか戦争なんかしないでやっていける日が来るはずだよ。」

   
 

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